蠢動記Ⅱ

ツーリングと登山を中心に書いてます

伊勢神峠の歴史と寧比曽岳

先週きららの森に行った時、その存在を知った寧比曽岳へ登って来ました。

登山自体は2月の賤ヶ岳以来、3ヵ月も経ってしまったが、

気になった山が見つかれば、すぐに確かめてみたくなる性分。

 

情報を集めると人気の山らしいので、平日(5月10日 月曜日)の方が良さそうだ。

ルートは前回の段戸湖でも大多賀峠でも無く、その2つの登山口に比べると

人が少ないという伊勢神峠からを選択しました。

 

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まずは旧伊勢神トンネルへ。久しぶりに来たら隧道に明りが設置されてました。

正式には伊世賀美隧道と言い、明治30年に造られました。

地元では有名な心霊スポットで、私も夏の夜ツーリングの途中に、

深夜に訪れたことがあります。

夜中はもやが立ち込めている場合が多く、かなり雰囲気があります。

 

現役の伊勢神トンネルも、昭和35年の古いトンネルで、

色々問題もあるということで、現在平行するように新しいトンネルを掘削中です。

 

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駐車場は隧道の近くにありました。

最後に来たのが真っ暗闇の中だったので、登山口とかも全く気付きませんでした。

 

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昔は上記の隧道も無いので、峠道を登り伊勢神峠を越えて善光寺参りをしたようだ。

当時、この地方の物資を輸送手段は中馬といって、

1人で馬を3、4頭牽引していた時代、難所のひとつがこれから向かう伊勢神峠。

 

また寧比曽岳への登山口というよりかは、全長1,700km近くある東海自然歩道

一部区間となっています。

 

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九十九折れを登って行くと、伊勢神峠への分岐がありました。

樹林に囲まれた峠には、馬を含めた動物の守護仏という馬頭観音も祀られ、

他に立派な杉の木がありました。

 

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伝説が残る八百比丘尼の杉

 

元の道に戻り進むと、伊勢神宮遥拝所に辿り着く。

 

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ここから伊勢神宮は無理だけど、微かに伊勢湾が見えるという。

元は石神峠、石亀峠と言われたそうだが、江戸末期にこの遥拝所が設けられた時、

伊勢拝(いせおがみ)峠、そして今の伊勢神峠となったとある。

 

さて伊勢神の歴史を知り寧比曽岳へ向かう。

既に標高も800mもあるので、そんなにきつい勾配は無いはず。

更に大多賀峠までは恐らく人に合う事は無いと思う。

 

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正直、段戸裏原生林は歩き足らなかったけど、今日はたっぷりと新緑を楽しめそう。

この時季はもう半袖だけど、木々を通る風が冷たく、時折鳥肌が立つくらいだ。

 

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東海自然歩道ということで、割と休憩場所が多いの特長。

 

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今日はたまごボーロを持って来ました。

飲み物用のお茶も1.3Lあるし、あまり節約を意識せずに飲める。

それより毎度のことながら鼻水がよく出るので、ポケットティッシュの消費が凄い。

 

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伊勢神湿原の木道は全て立入禁止となっている。

2001年に閉鎖された「いこいの村愛知」が管理していたようなので、

湿原の整備や、木道の修繕する気はもう無さそう・・

 

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多分公衆トイレも同じ理由。

鉄格子のような扉で中へは入れない。

 

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しばらく歩くと舗装された道に出ました。

この駐車場に停めるのもいいかも。

 

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杉林を抜けると寧比曽岳への登山口である大多賀峠へ出ました。

 

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駐車場には数台車が停まっているので、

ここからは他のハイカーとすれ違うことも多くなります。

 

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山頂まではここから約1時間。

頑張って行こう!

 

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次の休憩スペースではダイソーで買ったゼリーを飲む。

登山中の火照った体に、キンキンに冷えたゼリーは美味しい。

 

 

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伊勢神~大多賀峠まではハイキングだったけど、

山頂まで約30分辺りから勾配がきつくなってきた。

コロナで肥えた体を持ち上げる足が悲鳴をあげている・・

最近登りではトレッキングポールを使ってないのだけど、

両手が空いてるのが勿体ないというか、手も登坂力に使った方が良い気がする。

 

 

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それでも出発から2時間弱で山頂へ辿り着いた。

すれ違ったハイカーから、富士山見えるよと言われたが見当たらない。

 

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寧比曽岳(標高1121m)

富士山とは反対側だけど眺望は良いね。

 

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テーブルやベンチが数基設置されているが、

登山者が多く訪れる土日は混雑しそうだ。

昼飯にしたいけどひとりでテーブルを使うのは躊躇う。

 

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取り敢えず富士見峠という、如何にも富士山が見える場所へ移動。

トイレがあるだけで全く眺望が無かった。

 

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少し先に開けた場所がありそう!?

 

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無給電中継装置が設置された広場には人が居ない。

食事するのはちょうど良さそうだ。

 

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ここから御嶽山乗鞍岳がよく見えました。

休憩中に3組の登山者が来た。隠しスポットというわけじゃなかったようだ。

それでも富士山見えますねというので、改めて探してみると、

 

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左と真ん中の木々の間にあるのが富士山っぽい。

 

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左手に御嶽山、正面に富士山。

なかなか贅沢な場所での登山飯(カップヌードル)となった。

 

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食後にコーヒー。

下山後は帰宅するだけなのでゆっくり休憩です。

 

 

さて帰りはトレッキングポールを出して下ります。

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途中、東海自然歩道に沿う町道で通ってみる。

アスファルトの地面が硬さを感じるだけで、通る必要は無かった。

 

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無事下山しました。

コース次第で手軽に登れるので、次は積雪の時季がいいかな。

バイクで登山口まで来れればですが。

 

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R153号の伊勢神トンネルの傍にある、ドライブイン伊勢神寄りました。

腹は減って無いけど、調べるとここの五平餅が美味いそうな。

 

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R153号は年に何度も走る道だけど、このドライブインへは初めて訪れる。

その画面右にピンク色の建物もあり、随分前から営業している様子は無い。

他には立食いそば屋の廃屋もある。

 

 

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伊勢神名物 大五平餅とある。

その奥にはぴかぴかのバイクが置いてある。

店のおばちゃんのでは無さそうだし、ドライブインの主のだろうか?

 

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今は14:00頃で客はひとりだけだった。

店内の雰囲気は良い感じ。

メニューは割と豊富で、壁に張られたメニューにも炒飯、焼きそば、

山菜の天ぷらもあるようだ。

今日は五平餅(¥300)1本。

折角なのでここで作られているよもぎ餅(¥500)も買った。

 

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住所はこのドライブイン伊勢神の場所だ。

 

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注文後に焼き始める五平餅。

確かに美味い。今まで食べた中では一番だ。

 

前回はどどめきの里で食べていたけど、あちらは平日でも割と車が停まっており、

商売的に安泰の気がする一方、

こちらは多分土日でも閑散としている気がするし、記事の序盤で書いたけど、

新しい伊勢神トンネル工事で、いづれは道の付け替えとなり、

このドライブインを通る国道の交通量は、きっと今の10分の1以下になるだろう。

交通量の減少はドライブインが消える要因のひとつである。

 

まあ先の事は分からないけど、

自称ドライブイン好きの私としては、応援がてら通ってみようかなと思う。

いつも食事処に悩む地域だし、

五平餅は¥50高いけど、どどめきの里では飲み物を買ってしまうが、

ここで冷たい水が出るので、飲み物代が掛からないのでちょっとお得(笑)

 

また色々昔の話も聞き出せそうな雰囲気もあったので、

まずは常連客になることから始めるか。

 

それにしても、もう数えきれないくらい通った場所だけど、

なぜこのドライブイン伊勢神に、今まで訪れたことが無かったのが不思議だ。