1929年(昭和4年)~1968年(昭和43年)の間、
山奥にひっそりと残る当時の遺構を探しに行って来ました。
本当は起点の本長篠からがいいのですが、
長閑な風景が広がる場所にその遺構はあります。
まず大草隧道です。
手前はコンクリートで補強されてますが、奥は手掘りされた姿が見える。
バイクでも小型車でも通れますが、隧道内は暗くて路面が見難く、
ごつい石や尖ったような石も転がっているので、無理はしない方がいいかと。
そして短い隧道を抜けると、
数年前はかなりの雑草や倒木などがあったと思いますが、近年地元の有志の方々が
整備してくれたのだと思います。
お蔭でかつての田口線の存在が日の目を見るようになりました。
白黒写真にするとノスタルジーを感じやすいかも?
うん、昭和の時代にアフリツインが存在していても違和感なし(笑)
この奥(南)にも道は続いているが、そちらは倒木などもありバイクでは進めない。
人も訪れそうもない気配だったので、ちゃちゃっと食事を頂く。
一時間ほどゆっくりさせて頂きました。
大草隧道の北側にも隧道が残されている。
田口線跡には現在でも多くの隧道が残されているが、流石に全部は見て回れない。
長篠まで行って河津桜並木の様子を確認したいとは思いつつも、
次の遺構へ向かうことにした。
道中、雲一つない青空が綺麗だったので、
思わず四谷の千枚田へ寄り道。
まだ田植えの時季ではないが、鞍掛山との風景は最高だった。
次に向かうのは清崎隧道群。
が、その前に田峯駅周辺を散策。
田峯城址方面に向かい道の脇に、歩行者用の隧道が。
これもかつての鉄道トンネルなのでしょう。
先は遊歩道が続くが、崩落などもあり利用する人は殆どいないはずだ。
自宅に帰って調べたら、隧道の少し手前が田峯駅だったみたい。
今は確か駐車場だったかな? 他には民家があるくらいだ。
これは関係のある橋梁なのだろうか?
鉄道とは関係ありませんが、オシドリの里というのが近くにあります。
バイクで行ったのだけど、私有地っぽくて止まって少し逡巡中、
対向車が来たのでそのまま引き返してしまった。(道幅が狭かったので)
気になって調べたら、あの鳥のオシドリの観察小屋があり、
エサを与えることが出来るようでした。行けば良かった・・
R257号へ戻り、豊川(寒狭川)の対岸の道へ。
ここからは未舗装が続きます。
この通行止めの所からは徒歩で向かう。
ちなみに未舗装の先は、ほぼ誰も利用しないであろう林道が続く。
小さな川に架かるビーム橋。
渡れないことはないが、少し迂回して田口線を辿る。
道は倒木、落石で荒れ放題。何か決定的な鉄道遺構があれば・・
しばらく歩くと道は崩落し、先に進めそうにありません。
戻って反対側からアプローチします。
この場所から再び徒歩で向かう。
先に右側の石碑の奥にある、清崎第三隧道と呼ばれるトンネルへ。
この画像のところに長原前駅があったようです。
隧道は水没していました。
先は現道の清崎トンネルの方へ向かっているが、
どうなっているかは知る術はありません。
仕方ないので第二隧道へ。
こちらの隧道も水が流れた跡がありました。
幸いこちらは水は無く、一部泥濘となっているだけ。
出口から来た道を見る。
雨が降れば、山水がこのトンネルに流れて水没しそうな感じ。
出口の先はまだ進め気がしますが、第二隧道で満足したので、
第一隧道へは向かわず、この場で引き返しました。
なかなか素晴らしい隧道群を歩けて楽しかった。
暗くて先が見えないところが冒険って感じです。
でも去年の三重県の青山トンネル群は滅茶苦茶長くてきつかったな~
しかも後で知ったが、昭和46年に列車衝突事故が起き、
死者25名を出したいわくつきのトンネルだったという。
取り敢えず汗を掻いたので、近くの道の駅したらへ休憩しよう。
完成したばかりの道の駅に、当時の現役車両モハ14形も移設。
中に入ることも出来て、当時の田口線に係る写真などが展示されています。
道の駅を出発すると直ぐにR257号を逸れ、豊川沿いに敷かれていた田口線を辿る。
ここからは隧道が連続し、当然バイクや車でも通り抜けることが出来ます。
今では釣り人が通るくらいでしょうか?
脇には川へ向かう道もある。
良い感じですね♪
今日はまだ釣り人は少なかったですが、既にアマゴが解禁されているようでした。
更に進むと通行止め。
設楽ダム関連の工事で、工期は令和5年までと記載がありました。
終点田口駅に向かっていますが、展開してR257号から迂回するしかありません。
横をふと見ると、
おっこれまた良さげな場所。
河原を発見!
お菓子休憩します。
夏場は水遊びとかで誰か来そうですね。
さて迂回して来ました。
この辺りは設楽ダム関連の工事が続いています。
車両通行止めとは書いてませんが、柵の方(南側)に田口駅跡があるようなので、
徒歩で向かうことにします。
現場では正確な位置は分かりませんでしたが、駅舎は工事現場近くらしく、
既に跡形もなく、遺構を見つける事は出来ませんでした。
ちょうどこの看板のある場所に、終点三河田口駅舎があったようです。
その駅舎は自然倒壊し、瓦礫は撤去されたそうです。
ダムが完成したらこの周辺は水没してしまう。
その設楽ダムの完成予定は2026年(令和8年)とのこと。
田口線を完全に辿ったというわけではありませんが、
とても興味が出て来ましたよ。
ネットなどで当時の写真を見ると、当時の利用者の思いまで伝わってきそうです。
先週、偶然グーグルマップで知った場所でしたが、来て見て本当に良かった。
大草駅や清崎隧道も、虫が少ない今訪れるのがベストかも知れません。
帰路は県道33号は使わず、戻ってR257号へ。
毎回ですが、4月中旬頃には一面桜並木になる道を通ってみる。
また国道から氷瀑が見えたので立ち寄ってみる。
稲武近くの湧水の広場という場所です。
天然ではありませんが、少し前の滝の氷結の無念を晴らす事が出来ました(笑)
今日は26日で終わってますが、2月20日まではライトアップされてました。
走行距離 216.9km
走行燃費 20.5km/L